『スタンフォードの自分を変える教室』 【レビュー】第9章 この章は読まないで

スタンフォードの自分を変える教室 』 ケリー・マクゴニガル (著), 神崎 朗子 (翻訳)を読みました。

本書の原文のタイトルは『The Willpower Instinct』です。

訳すと、意志の力の本能になります。

意志の力は、目標達成にはかかせないものです。

意志の力と対極にあるのが、衝動的な本能です。

いかに衝動的な本能をコントロールしながら、意志の力を最大限に発揮するのかを知りたくて本書を手に取りました。

本書は10章からなる、トレーニングプログラムの形となっています。

1章から順に読み解いていくことで、意志の力をてなづける方法を見につけていきたいと思います。

第9章「この章は読まないで」についてまとめます。

皮肉なリバウンド効果

著者はトリニティ大学心理学のダニエル・ウェグナーの研究を紹介しました。

17名の学生に対して、何を考えてもいいけれどシロクマのことだけは考えないように、と指示を出したのです。

そうすると学生たちはシロクマのことが頭から離れなくなりました。

そして参加者がストレスで参っていたり、気が散っていた場合はなおさらその傾向が強くなりました。

ウェグナーはこれを「皮肉なリバウンド効果」と名付けました。

ウェグナーは、脳に「オペレーター」と「モニター」 という2つのプロセスがあるとして、この現象を解説しました。

オペレーターは、考えてはいけないこと以外に意識を向けようとするプロセスであり、多大の脳のエネルギーを消費します。

モニターは、自分が考えてはいけないことを考えているということを淡々と認識するプロセスです。

気力がみなぎっているときは、オペレーターはモニターの警報を役立てますが、疲弊してオペレーターの力が弱まると、モニターが一気に人を破滅へと追いやります。

思考を押さえつけず行動だけ自制する

ネガティブな考えについても、抑えつけようとすればするほど憂鬱になることが数々の研究でわかっています。

ダイエット中の人は、食べるもののことを考えないようにしていることによってかえって大食いしてしまうことがわかっています。

これらの皮肉なリバウンド効果をどうすれば抜け出せるでしょうか。

それはコントロールすることをやめることです。

実験では、頭の中で考えないようにしてることについて話しても良いと許可されたとたん、その考えが意識に上らなくなることが確認されています。

チョコレートの入った透明の箱を48時間持ち歩き、それを一切食べてはいけないと指示をされた学生の実験があります。

欲求を打ち消すように言われたグループは惨憺たる結果に終わりました。

欲求や感情は素直に認めたうえで、そのとおりには振る舞わないと決めたグループでは、欲求を感じる回数が減っただけでなく、誰一人つまみ食いをしませんでした。

禁止を実行に変えればうまくいく

ダイエットが失敗する理由は、食べてはいけないものを決めることにあります。

そのことで皮肉なリバウンド効果が働いてしまいます。

ラヴァル大学の研究者は、禁止する食べ物を決める代わりに、何を食べるべきかに注目する方法を試しました。

その結果は、参加者の2/3は体重が減少し16ヶ月後の追跡調査でも減ったままの体重を維持していました。

つまり、やらないことをコントロールするより、やることをコントロールする方がはるかにたやすいのです。

ぼくは糖質制限ダイエットを続けていますが3年間下がった体重を維持しています。

糖質制限では糖質を禁止しますが、一方でカロリー制限は必要としないので、通常のダイエットでは禁止されている、肉、脂肪については好きなだけ食べていいと許可されています。

糖質制限は、やらない力も一部必要ですが、そのかわりになるやっていいことがたくさんあるので続けやすいのだと理解できました。

まとめ

欲求にしたがって湧き出す、感情や思考を無理にコントロールしようとせず、それをありのままに認めることが大事だとわかりました。

そして感情、思考と行動は結びつける必要がないことを、繰り返しトレーニングしていけば、自己コントロールはうまくいくのだとわかえました。

ぼくは、卓球の練習、試合において、ミスをしたときの感情、思考に引きずられて、投げやりなプレーになってしまうことが多くありました。

ミスしたときの悔しい、情けないという気持ちはしっかりと認めて、その気持はプレーには影響させないという訓練を繰り返していこうと思います。