新・資本論 堀江貴文(著)【レビュー】お金の正体とは

新・資本論 堀江貴文(著)を読みました。

『お金 2.0』を読んで以来、お金に関する本に興味を引かれています。

堀江貴文さんは、今から9年も前に、『お金2.0』に書かれている本質を本書で述べていることがわかりました。

堀江氏が考える「お金」、そして「信用」とは何か、僕なりに理解したことをまとめてみます。

新・資本論 「お金」とは信用

僕らがいだいている、紙幣=「お金」というイメージは思い込み誤解であると堀江氏は述べています。

「お金」とはその成り立ちからして、価値を保証し、媒介するもので、最初から「しるし」であり、そもそもがバーチャルなものと堀江氏は解説します。

「信用」とは無形固定資産であり、いざというときに換金できるのです。お金は「信用」であるから、いかに「信用」を積み重ねていくかが一番大事です。

そして「信用」とは「お金」のように流動性はありません。「信用」は自分自身に帰属するものなのです。

「信用」はどのようにしてつくるか

堀江氏は、「信用」は自分なりの成功体験にもとづく自信からしか生まれないと強調します。

根拠のない自信を持てという、とある成功者の著書を読んだことがあります。著者は、自信が先にあって根拠はあとなのだと述べています。その考えは、なんとなくわかったようで腹落ちはできていませんでした。

自分なりの成功体験をまずつくるという方がわかりやすく、しっくりきます。

堀江氏は著書『ゼロ』の中で、「ゼロ」に小さな「イチ」を足していくことの大切さを繰り返し説いています

「ゼロ」になるにはリスクを受け入れる勇気がいります。「イチ」を足すには、地道な努力(苦行ではなくハマること)が必要です。そして足し算が完了したところで、「成功」となるのです。

そうして得た「成功」によって人は、「自分の心の中に打ち出の小槌を持つ」と、堀江氏は表現しています。

「打ち出の小槌」は、他人との関わりさえあれば、生きていけるという自信です。このことが理解できて初めて、紙幣=「お金」という誤解から解放されるのでしょう。

新・資本論 まとめ

堀江氏は本書を2009年に発表しています。堀江氏の発想が人の5〜10年先を行っていると言われるがうなづけます。

最近「お金」に関する本を多く読むようになって、ようやく堀江氏が以前から言っている、「お金は信用を数値化したもの」という表現が理解できるようになってきました。

「信用」を積み重ねることが先である、ということを理解するだけで、生き方は楽になります。「お金」に心と体と時間を奪われる必要がなくなるからです。

「信用」とは他者とのつながり、相互扶助の関係の中で生まれます。そこには自分の殻に閉じこもらず、人、社会に中に入っていく勇気が必要となります。