佐々木 正悟 (著) 『やめられなくなる、小さな習慣』を読みました。
ぼくは今年、タスクシュートという、記録をもとにしたタスク管理方法を知りました。
そして、その考え方に大きな可能性を感じ、タスクシュート開発者の大橋悦夫さん、本書の著者の佐々木正悟さんらが主催する「タスク管理トレーニングセンター」というオンライコミュニティに参加して、タスクシュートを用いた実際の時間管理のやり方を学びました。
本書を読む前にも、スティーヴン・ガイズ (著) 『小さな習慣』を読んで、大きな目標を達成するためには、「小さな習慣」を積み重ねることが最も効果が高いことを学びました。(スティーヴン・ガイズ (著) 『小さな習慣』レビュー記事)
著者の佐々木氏は「小さな習慣」は大切であるとしながら、さらに、習慣の連鎖を起こすキーの習慣を身につけることの重要性を強調しています。
佐々木氏にとってのキーとなった習慣は、糖質を摂取しないこと、夜9時に就寝することでした。
本書を読んで知った3つの大切なことをまとめます。
『やめられなくなる、小さな習慣』習慣とは
佐々木氏は習慣のタイプを3つに分類しています。
- 技術を習得するためのトレーニング
- 日々行う日課
- 悪癖を止める
これらの習慣を小さくするということは、それらを実行するのに大きな意志の力を必要としないレベルまで細かくするということです。
佐々木氏は、どんな小さな習慣も、「休む」という報酬には勝てないと解説します。
習慣化のカギは報酬を手なづけることです。
そのためには、「休む」という報酬を登場させてはなりません。
だから毎日続けることが重要なのです。
悪癖も同様です。
悪癖は報酬があるからやっているのです。
少しだけやるというのを許容すると、悪癖による報酬を獲得してしまいます。
だから悪癖は完全にすっぱり止めてしまうことが大切です。
記録のメリットとは
記録がなぜ習慣化のために役立つかについて、佐々木氏は「注意をするから」と説明しています。
あえて記録するだけにとどめて、反省する必要もないと、佐々木氏は強調します。
注意をするだけで人の行動は変わるからです。
さらに記録をシェアすると、それにもっと注意を向けるようになります。
記録することは悪癖を止めるのにすごく有効です。
佐々木氏はレコーディングダイエットという記録するだけで痩せる方法や、家計簿をつけるだけで無駄使いが減ることなどを例えにして、記録のメリットを解説しています。
ぼくは、だらだらとYouTubeを見たりやネットサーフィンをする習慣がなかなかやめられずにいました。
それがタスクシュートアプリ「たすくま」に記録するようになってから、それらをすることが少なくなってきたのです。
ただ、YouTubeやネットサーフィンをする前に、アプリの開始ボタンを押して、終わったら終了ボタンを押すという記録するようにしただけです。
YouTubeやネットサーフィンを何分やったかという細かいレビューはしていません。
だらだらとそれらをすることが無くなった代わりに、はっきりと目的を明らかにしてからやるようになりました。
すべての行動を記録するということは、いくら簡単なアプリを使ってもかなり面倒なことです。
気がついたら、記録をすることなく、何時間も経っていたということがいまだによくあります。
これを防ぐためには、こまめに振り返り(レビュー)の時間を取るということが有効です。
普通は振り返り(レビュー)は1日ごと、あるいは1週間ごとにやるものです。
タスク管理の用語には日次レビュー、週次レビューという言葉があります。
それを2時間おきに行うのです。
2時間おきの振り返り(レビュー)を行うことで、記録のない空白時間がなくなります。
なぜ早寝がキーの習慣となるのか
ぼくは早起きを習慣にしたくて、睡眠の本を何冊も読んできました。
本書を読むまでは、睡眠リズムを保つためには、就寝時間よりも起床時間を固定するべきという結論に至っていました。
しかし、飲み会や、夜更かしが続くと、どうしても起きられなくなってきます。
一度起きられない日があると、その後はせっかく固定していた起床時間はもろくもくずれてしまいます。
結局、あらゆる手段を駆使して、アラームのスヌーズを止めて二度寝をするのです。
佐々木氏は、遅寝を許容した早起きの習慣は「1分でも長く寝ていたい」という報酬には勝てないと解説しています。
いくら習慣化された行動でも、すぐに達成される報酬には負けてしまうのです。
佐々木氏が提示した習慣化と報酬のマトリックスは非常に参考になりました。
早寝を前提とした早起きは、スッキリした頭でやりたいことにとりかかれるという報酬がすぐに手に入るため、これを習慣化すると強力です。
早寝という習慣がキーの習慣となり、やりたいことがどんどん前に進み、よい習慣の連鎖を起こすのです。
いつも24時近くになっている就寝時間を、まずは23時に設定し、それに向かって、すべての行動を行うようにしていこうと強く思いました。
まとめ
本書を読んで、自分の中でプラスの連鎖を起こすキーの習慣を見つけることが大切だということがわかりました。
それは、ぼくの場合、今のところは23時に就寝することだということが明確になりました。
23時に就寝するというキーの習慣に向けて、日々の行動を記録ししていこうと思います。