SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術 樺沢紫苑 著 【レビュー】

樺沢紫苑さんの『SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術』 を読みました。

僕はFacebookを、まだ周りの知人がやっていないころから始めました。

おいしいモノ、珍しいモノを食べた、飲んだ、どこか遠くへ行った、などの特別な日常を写真メインで投稿していました。

しかし、周りの知人も同じような投稿をどんどんするようになって、だんだん刺激がなくなってきて最近ではほとんど投稿しなくなりました。

ブログとSNSは補完関係にあるので、ブログを更新したらSNSに投稿すべきと、多くのブログ本やブログセミナーで講師が語っています。

僕はそれを何度聞いても、自分のブログを知人に対して宣伝するような行為に思えて、ブログ更新をFacebookに投稿することはできていません。

ツイッターでは知人からフォローされていないので、ブログ更新をツイートしています。

ブログとSNSを連携することはできなくても、SNSで自分ブランディングができるならやらない理由はないと思いました。

どのようにSNS、特にFacebookを利用していけばいいかを学びたいと思い、この本を手に取りました。

SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術 樺沢紫苑 著 【ブックレビュー】

ソーシャルメディアに書く目的は信頼を得ることである

ソーシャルメディアに書くということは、「自分のイメージや評価をアップさせることで、広い意味でのブランディングです」と樺沢紫苑さんは結論づけています。

それを達成する方法は、「よい情報」をわかりやすく発信し、「共感」を得ることです。

僕も含めて、ソーシャルメディアに、自分が失敗したことなどを普通に書いてしまうことがあります。

たくさんの信頼を得ている記事の中のほんの一部であれば親しみを生む効果もあるでしょうが、記事をたくさん書いていない人が書いてしまうと、その人はそういう人だというブランディングができてしまうので注意する必要があります。

一人に向けて書くと万人に伝わる

たった一人の読み手「Aさん」に向けて書くと、「Aさん」にしか伝わらないはずと思いますが、それはむしろ反対だと樺沢紫苑さんは強調します。

なぜなら、同じようなことで悩んでいる人がたくさんいるからです。

また一人の読み手を意識するとアドバイスが具体的になり、読み手が行動しやすい実践的なアドバイスになるという効果があります。

そしてやっていけないことは、「一般大衆」に向けて書くことです。

誰の心にも響かない、誰一人も喜ばせることができない文章ができあがってしまいます。

『嫌われる勇気』の著者である、書籍ライターの古賀史健さんは『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の中で、たった一人の「Aさん」以外に、「10年前の自分」に向かって書くことも薦めています。(レビュー記事)

1秒ルールであなたの文章を読ませる

Facebookの場合、ニュースフィードに並ぶ新しい投稿を読むか読まないかは、1投稿あたり1秒くらいで決めています。

写真以外の要素では、読むか読まないかを決める要素は、最初の1行です。

樺沢紫苑さんは、最初の1行の書き方について2つのパターンを示しています。

1つは、タイトルのような、キャッチなコピーから書き始める方法、もう1つは最後に書くべき結論を最初に書いてしまう方法です。

読者の行動を引き起こす

樺沢紫苑さんは脳科学者として、人間が行動を起こすために必要なものは「情動」であると解説しています。

喜怒哀楽、感情が動かされること、それ以外には人が行動を起こすことはないと断言しています。

文字で感情を動かすためには、文字を「視覚化」することが重要です。

文字を「視覚化」する方法は「イメージしやすいストーリー」を使うことです。

単なる論理ではなく、「体験談」や「実例」「例え話」などを使うのです。

文字に感情を込めることも有効です。

「おお!」「やったー」など感情を表す表現を入れたり、「ドンドン」「キラキラ」など擬態語を入れるのです。

感情を込める部分と、論理的に書く部分のメリハリが重要と樺沢紫苑さんは述べています。

考えすぎずに「サラリ」と書く

ソーシャルメディアに書く基本スタンスは「とりあえず書く」ことです。

樺沢紫苑さんの経験として、執筆にかけた時間と反応率は比例しないそうです。

共感を生むという観点から言って、時間をかけずに直感的に書く方がいいということなのでしょう。

書籍の執筆においても、まずは書いてみて、そこから推敲を重ねてよくしていくものなのです。

最初から完璧な文章を目指さないという意識が重要です。

SNSの超プロが教える ソーシャルメディア文章術 まとめ

ソーシャルメディアであっても、たった一人の「あの人」に書くことが大切だと知ったのは大きな収穫です。

つい最近古賀史健さんの『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を読んでおり、同じ内容のことが書かれていたので、すごく理解が深まりました。

これからはソーシャルメディアに書くことが楽になりそうです。

そして、ブログの更新については、機械的に投稿するのではなく、まずはソーシャルメディア用の文章を主に投稿しながら、その一部として自分の必要に応じて自分のブログをリンクするというスタンスでいこうと思います。