水谷隼選手の『卓球王 水谷隼の勝利の法則―試合で勝つための99の約束事』を読みました。
水谷選手が持っている「勝つための方法」を余すことなく本音で語っていると感じられる本です。
ぼくは試合ではいい勝負をしても最後は負けてしまうことが多く、練習の成果が試合に現れていないといつも感じています。
本書を読んで、勝つための効果的な戦術、メンタルがわかりました。
日頃の練習のやり方、意識が変わり、勝てる試合の取りこぼしが少なくなりました。
卓球王 水谷隼の勝利の法則 試合で勝つための99の約束事 水谷隼
イメージトレーニング の内容と方法
僕はYoutubeで有名選手の試合の動画を観るのが好きで、特にペンホルダーの中国選手の動画をよく観ます。
そして自分でもできるのではとイメージしながら見ています。
水谷選手も同じように強豪選手のプレイを観て、各技術ごとに違う選手のプレイを真似てプレイスタイルを作り上げていると述べています。
自分がやりたいプレイスタイルをイメージすることが重要だと解説しています。
練習をしていないときでもいつでもできるのがイメージトレーニングです。
故障を防ぐトレーニングは
水谷選手は全日本選手権を連覇しているときでさえ、肩の痛みと戦っていたそうです。
しかし毎日のチューブトレーニングを取り入れてから傷みがなくなったと述べています。
そのトレーニングは2種類で15回ずつと短時間ででき簡単なので取り入れない手はありません。
効果的なサービスとは
水谷選手はサービスのうまい選手は下回転が切れていると強調します。
下回転が切れているからこそナックルサービスが効きます。
水谷選手は、試合が始まってすぐは台の滑りを確かめるために、まずはナックルサービスを出して2バウンドするのを確かめてから、下回転を入れていくと
述べています。
基本のサービスは1バウンドで台から出ないことを第一に考えなければなりません。
表ソフト、粒高の選手に対する戦術
僕はこれらの戦型を苦手としています。
年代別の大会ではこのような戦型の選手にはたびたび当たりますので悩みの種です。
一方水谷選手はこれらの戦型の選手には負けた記憶がないと述べています。
水谷選手の用いる戦術は以下です。
表ソフトに対して
- 回転のかかったループドライブで攻める
- つないできたボールをフォアミドルに攻める(両サイドに散らすとパンパン打たれる)
表ソフト、粒高と共通
- ロングサービス、長いレシーブをして相手に打たせる
- 台上の戦いを避け、大きいラリーに持っていく
- 相手に打たれることを前提として台からの距離を取る、そうすることでナックル性のボールにも対処できる
シェーク両ハンドに対する戦術
年代別では少ないですが、30台以下の世代ではほとんどこの戦型といってもいいくらいです。
両ハンドを自由に振られると、防戦一方になってしまいます。
水谷選手のこの戦型に対する戦術は、以下です。
- 右足を前に出すレシーブをさせる、その次にバックを狙う
具体的にはフォア前のサービスや、レシーブから攻めるということになります。
そうすることで両ハンドの選手はバックハンドを強く振ることができません。
相手の心理の読み方と対処の仕方
水谷選手は常に相手がどう考えているかを、その目線やしぐさから読むように心がけています。
そうして読み取った相手の心理に対応して自分のペースやしぐさも変えていきます。
たとえば、相手が困っていると思ったらあえてテンポを早くして攻めていったり、相手が弱気になっているときにガッツポーズを出すなどです。
また相手が自信満々で調子に乗っているときにはわざと自身がないフリをして、油断させてミスを誘うということもやります。
吠えて闘争心むき出しの選手にはテンポを早くして相手に充分な時間を与えないようにするそうです。
水谷選手はあらゆるタイプの選手に対して間合いを変えて対応することができると述べています。
水谷隼の勝利の法則 まとめ
本書にはトレーニングの仕方、普段のフットワークの練習の仕方など、卓球で勝つための秘策がちりばめられています。
僕のように年代別の大会で勝ちたい愛好家にとってもとにかく参考になります。
常に手元に置いて、迷ったり疑問に思ったりしたら開いてみるべき本です。