『幸せになりたければねこと暮らしなさい』を読みました。
書店で気になるタイトルの本を見つけました。
最近ねこがブームでねこの写真集やねことの生活を書いた本を多く見かけるようになりましたが、ねこに関する自己啓発本は初めて見ました。
著者はこれを「ねこ啓発」と名付けています。
思わず手にとって読了しましたので紹介します。
この本から学びたいと思ったこと
- ねことホルモンの関係
- ねこから学ぶ生き方
- ねことのつきあい方
では紹介します。
幸せになりたければねこと暮らしなさい 樺木 宏 著 かばきみなこ 監修 【ブックレビュー】
ねことホルモンの関係
ねこと人間の関わりは1万年以上もあるそうです。
ねこがこれほどまでに人間と長く関わってきたのは、「人間の心身の悩みを解消し、成長させてくれる存在だから」と著者は解説します。
ねこと接することで、下記の3つの脳内ホルモンが流れると著者は述べています。
- セロトニン(幸せホルモン)
- オキシトシン(愛情ホルモン)
- ベータエンドルフィン(脳内麻薬)
ではそれぞれ順に解説していきます。
セロトニン(幸せホルモン)
セロトニンは精神を安定させる効果があります。
そしてセロトニンを活性化させるためには、①日光を浴びる、②リズム運動、③咀嚼という、3つの方法があります。
ねこを飼うことで、朝決まった時間に食事をせがまれる、リズム運動による遊びをせがまれることで、セロトニンを活性化させることができます。
オキシトシン(愛情ホルモン)
ねこをなでるとその触感によりオキシトシンが分泌されます。
オキシトシンは前述のセロトニンも活性化します。
そしてストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールを抑制し、ストレスを和らげます。
ベータエンドルフィン(脳内麻薬)
ねこを見て「かわいいな〜」と思うだけで、ベータエンドルフィンが分泌されるそうです。
ベータエンドルフィンは脳内麻薬と呼ばれており、それが快感をもたらすがゆえに、タバコやギャンブルなど依存症に深く関わっています。
著者は、依存症を断ち切るために、ねことふれ合うことでベータエンドルフィンを分泌させ、依存対象をねこに置き換えることができると述べています。
ねこから学ぶ生き方
ねこは毎日ありのままに振る舞います。
飼い主や同居猫から嫌われることなど一切気にしないし、実際嫌われることなどありません。
その立ち居振る舞いを毎日見ることで、「自分自身を偽らず、素直に感じるままに表現しても、自分は世界から許されるんだ」というメッセージを潜在意識に送り込むことになると、著者は自らの変化を元に解説しています。
著者は、以前は人の評価を気にするタイプだったそうですが、ねこと暮らすようになって、断ったり、身を引いたりすることができるようになって、無用なストレスが減り、本当に気の合う仲間がまわりに増えたそうです。
そう言われてみれば、ねこを飼っている人は、自然に自己主張をしている人が多いのではとなんとなくですが感じます。
ねことのつきあい方
著者はねこと良好な関係を築こうとすることは、人間関係をよくすることにつながると述べています。
「伝わっている」はず、というのは人間だけでなく、ねこにも通用しないと、著者の飼っているねこを例に挙げています。
著者は7匹いるうちの、引っ込み思案の猫が寄りつかなくなってきたのを心配して、よりスキンシップを取るようにしたところ、明るく元気になってなつくようになったそうです。
著者としてはかわいがっているのは「伝わっているはず」と思っていましたが、そのねこからしてみたら自分への関心が少ないと感じていたようなのです。
ねこでもそうなのですから、人間に対しては、やはりきちんと表現して伝えるというのはとても大切だと改めて気付かされるエピソードです。
幸せになりたければねこと暮らしなさい まとめ
本書は、ねこと人間がふれ合うことで得られるメリットについて、様々な視点から解説をした「ねこ啓発」の本です。
我が家でもねこを飼っています。
とてもかわいいので癒やしによる精神的効果は得られているとは感じていましたが、まさか自分の生き方にまで影響を与えているとは思ってもみませんでした。
今空前のねこブームとなっているのは、ねこの生き方が、現代社会にとってより必要とされているという背景があるのだと思います。
もう一度我が家のねことの関係を見直してみたいと感じました。