慶応大学眼科学教授の坪田一男氏の『1日6時間座っている人は早死にする!』を読みました。
眼科医 坪田一男 オフィシャルサイト
坪田一男先生はアンチエイジング分野の権威です。
勝間和代さんのメルマガで、スタンディングデスクを導入することで腰痛を防止し、腹筋の鍛錬になっているとの情報を知り、自分も導入しました。
電動昇降式スタンディングデスク IKEA BEKANT ベカント【レビュー】腰痛防止とダイエットの切り札
勝間さんは1年間スタンディングデスクを使用し続けて、今では1日6時間立っていてもなんともないというくらいになったそうです。
僕はまだ導入して1ヶ月ちょっとですが、2時間くらい立っていると腰や足がだるくなってしまうので、立つ、座るを交互に繰り返しています。
腰痛についてもまだ実感ができるほどよくはなっていません。
今回、このような経緯から、座り続ける生活がもたらす弊害を知りたくてこの本を手に取りました。
『1日6時間座っている人は早死にする』から知りたいと思ったこと
- 立つことがなぜ必要なのか
- 腰痛の原因は
- 走ることは人間にとってどういう意味があるのか
- フォアフット走法とは
立つことがなぜ必要なのか
座りっぱなしであまり身体を動かさない生活を「セデンタリー・ライフスタイル (Sedentary Lifestyle)」といいます。
WHOはこのセデンタリー・ライフスタイルを、タバコ、不適切な食事、アルコールの飲み過ぎと並んで、癌、糖尿病、心血管障害、慢性呼吸器疾患を起こす原因となると警告しています。
運動の時間をきっちり取ることも重要ですが、日常生活の中に活動量の多い動きを取り入れていくことが大切となります。
運動時以外の日常活動量をNEAT(Non Exercise Activity Thermogenesis)と呼びます。
NEATはダイエットとも大いに関連していると言われており、NEATが少ない人はどんなに小食でも太り、NEATが多い人は食べたいだけ食べても太らないことがわかっています。
NEATを高めるのに一番簡単なのは「なるべく座らないこと」なのです。
これだけで、1日100Kcalくらい変わると言われています。
腰痛の原因は
現在日本人の40代から60代の4割が腰痛持ちだそうです。
僕も20代から現在まで腰痛に悩まされてきています。
坪田先生は座りっぱなしの生活が腰痛の原因であると述べています。
人間の体は長時間椅子に座るということを想定して作られてはいないのです。
椅子に座ると背骨のS字カーブを保つことが難しくなります。
僕は昨年までの会社員時代は営業職でしたので座りっぱなしではなかったと思っていましたが、今思い返してみると長時間座っていることが多かったとわかりました。
オフィスでの内勤はもちろん、外勤での移動手段は主に営業車ですので、多くの時間を座っていたことになります。
走ったり長く立ち続けることは腰に負担をかけると思われがちです。
立って運動することが、腰痛をなくす一番の解決策だと坪田先生は自分の体験を元に強調しています。
走ることは人間にとってどういう意味があるのか
坪田先生は「人間は走るために生まれてきた」と解説しています。
人間は武器を得る前は走ることで獲物を得ていたそうです。
だから人間の体は長距離を走るために進化してきたという仮説を紹介しています。
実際に人間の体は体毛に覆われておらず、発汗作用によって熱を逃がしながら長距離を走ることが可能となっています。
この発汗システムは他の動物にはない機能だそうです。
走りすぎは膝や循環器系によくないため、歩くことが最高の有酸素運動だ、と思っていました。
この本を読んで考えを改め、毎朝のジョギングを始めました。
20分以上走っていると、だんだん気分がよくなってくるのを感じています。
フォアフット走法とは
メキシコのタラウマラ族という裸足で長距離を日常的に走っている民族のことが本書で紹介されています。
裸足で走るときと、かかと部分にクッションのある靴を履いて走るときには筋肉の使い方が違うそうです。
裸足で走るときは足のつま先部分を先に着地させることから、その走法はフォアフット走法と言われています。
裸足やぞうりで走っていた過去には腰痛の記録は一切ないことから、エアクッションシューズが腰痛の原因であるという、リーバーマン博士の主張を坪田先生は紹介しています。
実際に坪田先生は裸足でのランニング練習を開始してから、マラソン後の腰痛が解消したそうです。
最近では裸足感覚に近いシューズが発売されているようですので、僕もフォアフット走法を試してみようと思います。
まとめ
健康維持と腰痛防止のために、なるべく座らない生活が重要だとわかりました。
また走ることは人間のみが進化させてきた特徴的な機能であることがわかりました。
日常生活の中で、スタンディングデスクを使って立ち続けること、フォアフット走法で走ることを習慣化していきたいと強く思いました。