『ルーチン力』 佐々木 正悟 (著) 【レビュー】

『ルーチン力』 佐々木 正悟 (著) を読みました。

原田メソッドでは目標を達成するために、ルーティンを設定し、ルーティンチェック表で達成率を管理します。

また最近はまっているタスク管理アプリの「たすくま」では、リピートタスクを作ることで、うまく使いこなすことができます。

繰り返しの力については、イチロー選手もこのように述べています。

小さいことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道です

ルーチン化のメリットとは

著者の佐々木氏はルーチン化のメリットととして、見積もり時間が減り、かつ安定すると述べています。

仕事でもなんでも、繰り返して行えば行うほど、段取りがうまくなり、スピードが早くなるものです。

そしてかかる時間も一定に収束していきます。

だから、仕事はルーチンにすることで、時間と到達点が予測できるようになります。

どんな仕事でもルーチン化することで、達成しやすくなることは、原田メソッドの実践で強く感じています。

ルーチン化していない、単発の仕事は、予定していてもやれないことがほとんどです。

クローズリストとは

リストにはオープンリストと、クローズリストがあります。

クローズリストとは、やるべきことの上限が決まっているリストのことです。

オープンリストの代表的なものが、To Doリストです。

To Doリストは、やるべきことがどんどん追加されていきます。

オープンリストとは、終わらせることが難しいことがわかっています。

ルーチン化を進めるためには、タスクリストはクローズリストにすることが必要です。

メール処理の例として、佐々木氏は、当日のメールは処理しないという方法を紹介しています。

Gmailでは、時間の記載されているメールは処理せず、日付の記載されているメールだけチェックして処理するのです。

前日までのメールであれば、メールの件数、内容は確定していますので、終了させるための見通しが立てやすくなります。

情報収集をルーチン化する

情報収集をもメール処理と同様にルーチン化することができます。

Evernoteを使えば、自分がクリップしたり、書き込んだ情報を時系列に並べて、メーラーのように表示させることができます。

その時系列リストに対して、1日に1回整理する(タグを付ける)ことをルーチン化するのです。

これは、早速ぼくも取り入れることにしました。

1回だけのタスクを避ける方法

突発的に誰かから頼まれた仕事は、ルーチンを乱す大敵です。

佐々木氏が提唱する方法は、翌日の処理でいい場合は、翌日のある時間帯に1回だけのタスク専用の時間を取っておくという方法です。

毎日同じ時間にその時間をとっておくことで、クローズリストとなり、ルーチン化することができます。

その日のうちに処理しなければならないときのためには、夕方の時間帯に時間を確保しておきます。

使わなかったときは、その時間帯はバッファーとして使うことができます。

休憩をルーチン化する

脳は同じ状態を維持することが大変困難であるという事実に気づく必要があります。

だから持ち時間が2倍になっても、仕事量は2倍にならないのです。

脳をリフレしッシュさせるため、定期的な休憩を入れることや、環境を変化させることをルーチン化していくことはとても重要です。

やりたい仕事は最優先で繰り返す

佐々木氏は、生物の最優先事項は危険を避けることであり、然る後に幸福を求めるものであると解説しています。

つまり、意識しないでいると、私たちは「やらなければならないこと」を先にやって、「やりたいこと」を後回しにしてしまいます。

その結果、「やりたいこと」に手を付けられない状態になります。

これを防ぐために、「やりたいこと」をルーチンの一番始めにもっていくことを佐々木氏は勧めています。

そのことで、「やりたいこと」のルーチンが強化され、どんどん必要な時間が少なくなって、「やりたいこと」を効率的にやることができます。

ルーチン力 佐々木 正悟 (著)

まとめ

本書ではルーチン化のメリットを再確認することができました。

また、ルーチン化に必要な、クローズリストの概念を知りました。

自分のやりたいことをルーチンの一番始めに実施して、やりたいことのルーチンを強化していこうと思います。