PEAK PERFORMANCE 最強の成長術 ブラッド・スタルバーグ,スティーブ・マグネス (著)【ブックレビュー】

トップに君臨する人たちの、驚くほど似ている仕事の流儀についてまとめた本です。

終始書かれていたのは、ストレスをどう対処するか、です。

ストレスは、あるときには利用したり、あるときには切り離したりすることで、驚くべき効果を上げることができ、その分野において成長することができます。

その方法がいくつも書かれていました。

気づいた点と、これから取り入れたいTo Doをまとめます。

意図的練習

一流のスポーツ選手、芸術家は、かろうじて手の届くくらいの挑戦を見つけて練習します。意識をして取り組まないと、達成できないこと、を目標にしています。

これを「意図的練習」といいます。

脳にはシステム1とシステム2があると著者は解説しています。最初は困難だった練習も、ある程度こなせるようになると、システム1に入って、それほど意識しなくてもこなせるようになります。システム2は、まだ身についていないことをチャレンジするときに必要な脳の働きです。

成功者たちは、あえて自らに負荷をかける練習を毎回行っているのです。その積み重ねが、一流とそうではない選手との差を作っていきます。

僕がやっている卓球でも、強い選手は、練習のときでも、ミスをするとすごく悔しがります。それは、自らに課題を与えているという証拠です。また、一つのサーブしか使わないなど、自らに一定の制限をかけて練習試合をする選手もいます。

ストレスを前向きにとらえる

ある食べ物に対して、これは体にいい食べ物だと思って食べた場合と、体に悪いと思って食べた場合では、ホルモンの分泌まで大きく変わってしまうことが、実験で確かめられています。

人がストレスに向き合ったとき、下記の相反する2種類のホルモンが分泌されます。

  • コルチゾール: 高値が続くと、うつ、炎症、免疫低下となる
  • DHEA(デヒドロエピアンドロステロン): うつ、不安、心疾患の原因を軽減

ストレスを克服するつもりで取り組めば、コルチゾールよりDHEAが多く分泌されるようになるのです。

原田メソッドでも、「パフォーマンス=何を×どんな気持ちで」という方程式を教えています。ぶすっとしないで、ご機嫌にやることで、パフォーマンスが上がるのです。

著者は、一流のマラソンランナーの、苦しい場面にさしかかったときの気持ちの持ち方を紹介しています。そのことによって、同じストレスも、自分を高めてくれる方向に作用します。

瞑想でストレスを切り離す

ストレスは、脳の原始的な領域である、扁桃体を支配します。

ストレスが起こると、扁桃体が反応します。それは、身の危険に対して、捕食動物からいち早く逃げるために発達した、進化の過程における反応です。

瞑想の達人は、ストレスに対する扁桃体の反応をオフにすることができます。

瞑想の達人になるためには、長くやるよりも、頻繁に行うことが大切だと、著者は解説しています。

まずは1分から初めて、数日おきに30秒ずつ伸ばしていくのです。呼吸に意識を集中させることと、鼻から呼吸することがポイントです。

緩急をつけて仕事をする

トップパフォーマーたちの仕事と休息の繰り返しの平均は50分集中と7分休息です。成功者たちは、仕事を細かい時間で区切って、短い休息を入れていることがわかります。

短い休息では、あえて何もしないことが重要です。

最近の脳科学では、人がぼんやりと空想しているときにでも、脳の一領域が活発に動いていることがわかっています。

それを、「デフォルトモードネットワーク」といい、独創的アイデアや、大発見が生まれる脳の状態であると、著者は解説しています。

意志の力を温存する

人間の意志の力は限度があり、何度も使うと枯渇する、と著者は解説しています。

著者は、意志の力をなるべく使わずに、集中力を高める方法を紹介しています。

それは、ルーティンと環境です。

毎日、正確に同じ行動パターンを取ることで、意志を使わずに、望む行動を実施することができます。それがルーティンです。

意図的に環境を整えることで、望む行動を誘発させることができます。なぜなら、意識はまわりにあるものに調和しようとするからです。

だから、仕事のときには、仕事にすぐ入り込めるものを準備することと、関係ないものはその場に置かないことが重要です。

大きな目的を持つ

火事場の馬鹿力という表現があります。これは、事故の場面などで確認されている、人間の驚異的な力です。

火事場の馬鹿力は、決して自分のためではなく、他人を助けるために発揮されます。

また、人は自己を超越する目的や、大義のために、同じように驚異の力を発揮します。

なぜ自分のためではなく、他人のためや、自分より大きな目的のために、驚異的なが発揮されるのでしょうか。

それは自我が縮小するからだ、と著者は述べています。

自我とは、自己を守ることが最優先になります。脅威に対しては、自己を守るために、恐怖や不安を感じさせて、逃げることを選択させます。

一方、自己を超越し、自我が縮小すると、恐怖や不安が効かなくなります。

もうこれ以上体が動かないという疲労困憊に陥った状態でも、電気刺激を与えると筋肉はまだまだ動くことが、実験で証明されています。疲労は脳が生み出した、自己防衛反応なのです。

自己を超越する、大きな目的を持てば、人間は最大限に力を発揮できるのです。

To Do

本書を読んで取り入れたいTo Doをまとめます。

  1. 毎回、目標を持って卓球の練習に取り組む。
  2. 嫌なこと、苦しいことでも、それに意義を見いだしてから取り組む。
  3. 仕事はポモドーロテクニック(25分集中+5分休息)を使って行う。5分の休息では、何もしないか、瞑想をする。3サイクル終わったら、20分の休息をする。20分の休息でも何もしない。(デフォルトモードネットワークを意識する)
  4. 仕事に取り組むときは、その仕事に関係するもの以外を机の上から取り除く。
  5. 原田メソッドでの他者無形の目標を常に意識するため、毎朝見る

まとめ

本書で、原田メソッドに盛り込まれた概念と共通する部分を多く発見しました。

本書で、原田メソッドの概念を、科学的に理解することができ、さらに原田メソッドを有効に活用できる自信を得ました。