アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉 小倉 広  (著) 【レビュー】

小倉広さん著『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を読みました。

アドラー心理学については、何かに迷ったときに、『嫌われる勇気』を何度も繰り返して読んでいます。

樺沢塾で小倉広さんの部下への接し方のセミナーを聞いて感銘を受けてから、小倉広さんのアドラー心理学の著書も読むようになりました。

本書から得られた3つの気づきをまとめます。

アドラー 人生に革命が起きる100の言葉 性格は今この瞬間に変えられる

アドラーは性格のことを「ライフスタイル」と表現しています。

「ライフスタイル」は自分が決めている価値観であり、3つの要素があります。

  1. 自己概念 私は〜である。
  2. 世界像 世の中の人々は〜である。
  3. 自己理想 私は〜であらねばならない。

この「ライフスタイル」は0歳から10歳の間に、学習し完成させていくのです。

「ライフスタイル」は幼少期に完成されているので、僕たちの無意識のレベルまで浸透していて、普段は気づくことはありません。

ですから、自分の「ライフスタイル」を変えるためには、現在の「ライフスタイル」を知る必要があります。

アドラー心理学では、自分の「ライフスタイル」を明らかにするために、家族配置分析、早期回想と呼ばれる幼少期の思い出分析などを用います。そして、その「ライフスタイル」をカウンセラーの力を借りながら、本人が自ら書き換えていきます。

しかて、「ライフスタイル」一度書き換えたからといってすぐに変わるものではありません。注意していないと、今まで使ってきたパターンに戻ってしまうのです。

その行き戻りを何百回、何千回と繰り返して、完全に書き換えていくのです。

自分の「ライフスタイル」に気づいて、変えようと努力すれば、性格はその瞬間に変えることができるのです。しかし、完全に変わるためには相当の時間がかかることを覚悟しなければなりません。

あらゆる悩みは対人関係に行き着く

一見すると自分だけの内面の悩みのような言葉も、すべてそこには「相手」がいて自らの優位性をアピールする、という「目的」がある、と著者は述べます。

その悩みには、体調が悪いことも含まれます。

病気になることで特別な存在となり、相手への優越をアピールできるからです。

アドラー心理学を診療に活かしている江部医師は、「治さなくいい病気」もあると述べています。

仕事に関することや、目標が達成できないという悩みでさえも、人間関係に帰結します。もしも、うまくいかなければ、上司や、周囲の人から否定されるかもしれないという対人関係の悩みなのです。

完全に対人関係の悩みから解放されたければ、無人島で一人で暮らすしかありません。人間であるからこそ対人関係で悩むとも言えます。

すべての困難から解放する「共同体感覚」とは

『嫌われる勇気』でも、「共同体感覚」という言葉は何度も出てきました。共同体感覚とは3つの要素で構成されます。

  1. 周囲の人は私を援助してくれる=他者信頼
  2. 私は周囲の人へ貢献できる=自己信頼
  3. (その結果として)私は共同体に居場所がある=所属感

1も2も感じられない人はどうすればいいのでしょうか。

答えは「あなたから始める」のです。

そのためには、私は周囲の人に喜んでもらうために何ができるだろうと、常日頃から考えておくことが重要です。

アドラー 人生に革命が起きる100の言葉 まとめ

本書て新しく知ったのは「ライフスタイル」という用語です。

僕が愛読しているブログ『No Second Life』の運営者である立花岳志さんがいう『コアビリーフ』と同義なのではと思いました。

まずは自分の無意識に潜んでいる「ライフスタイル」を発見したくなりました。いろいろ方法を探ってみます。

ダイヤモンド社のサイトに本書の内容がまとめられています

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