『やってのける 意志力を使わずに自分を動かす』を読みました。
この本のタイトルの「意志力を使わずに」に興味を引かれて本書を手に取りました。
最近読んだ『小さな習慣』では、意志力を司る前頭前野は、簡単にエネルギーを使い果たしてしまうという弱みがあると学びましした。
意志の力を最小限に使う「小さな習慣」によって、目標を達成し自己肯定感と高めることができるのです。
また小さな習慣は、最小限の意志の力を用いる一方で、モチベーションをはじめとする感情の力に頼りません。
この本では意志の力を使わずにどのように 「やってのける」ことを可能にしているのでしょうか。
では紹介します。
やってのける 意志力を使わずに自分を動かす ハイディ・グラント・ハルバーソン (著) 【ブックレビュー】
シンプルな計画が桁外れの効果をあげる
シンプルな計画とは「いつ」、「どんなときに」、「どこで」など、コンテキストに関連づけた条件型計画です。
「〜〜のときは、〜〜する」や「もし〜〜であれば、〜〜する」というような計画です。
また、それを実行するための障害についても、同じように条件をつけて障害を避ける対策を立てておきます。
「飲みに誘われたら、〜〜なので断る」などの対策です。
条件型計画とは実行意図や、if thenルールと呼ばれています。
このような条件型計画は、意志の力をあまり使わずに、目標達成に役立つ習慣をつくるのです。
現実を見よ
自己啓発書でよく用いられる「成功をイメージすると実現する」について、著者は、科学的にその正しさを示す十分な証拠は得られていないと述べています。
科学が注目しているのは、成功そのものや望ましい結果をイメージするのではなく、目標達成の細かいプロセスを頭に描くことで、ポジティブ思考が強化されると共に、目標に即した計画と準備を行いやすくなります。
このことは『良い習慣、悪い習慣』でも解説されています。
必要な行動を実践している自分の姿を思い描くことで、自信が深まるのです。
やってのける まとめ
本書では、条件型計画が意志の力をあまり使うことなく、目標達成に結びつく習慣を生み出すことを改めて学びました。
また、自己啓発書でよくいわれている「成功した結果をイメージする」ことよりも、そのプロセスを頭に描くことが、目標達成のためには効果があることがわかりました。