LIFESHIFT(ライフ・シフト) 【レビュー】無形資産の蓄積がこれから重要だとわかる本

「人生100年時代」ムーブメントのバイブルと呼ばれている、『LIFESHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略』 リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著) を読みました。

昔の80際と今の80歳はまったく違います。

僕の両親も80歳になりましたが、とても元気で活動しています。

おそらく僕が80歳になるときは、両親が80歳になったときよりももっと若々しく生きていると容易に想像できます。

人体や脳の仕組がどんどん解明されてきている今、100歳まで健康に生きる時代はもうすでに訪れていると言っても過言ではありません。

本書は100年時代の人生に加わる新たな3つのステージについて詳しく解説しています。

この新たなステージについて知りたくて本書を手に取りました。

この本から学びたいこと

  • 新たに加わる人生の3つのステージ
  • 無形資産とは
  • 新しい時間の使い方とは

LIFESHIFT(ライフ・シフト) 新たに加わる人生の3つのステージ

従来は教育、仕事、引退と人生を大きく3つのステージにわけることができました。

しかし100歳まで健康に生きることが可能になる時代では、引退という概念はなくなります。

著者は新たなステージを3つにわけて表現しています。

それは、エクスプローラー、インディペンデンスプロデューサー、ポートフォリオワーカーです。

エクスプローラーとは探求者であり、探検と旅を続ける人です。

このステージでは、自分のもっている選択肢について理解を深め、みずからの信念と価値観について深く考えます。

まさに今の僕はこの時期にあります。

この本を読む前は自覚していませんでしたが、生産的な活動を行わない時期も人生には必要なのだとわかって安心しました。

著者は、人生の転換期にある18〜30歳、40代半ば、70〜80代の時期がエクスプローラーに適した時期だと述べています。

そしてエクスプローラーの時期は見違えるほど若さを取り戻せる機会になると解説しています。

インディペンデンスプロデューサーとは、独立生産者のことです。

起業家とは違うところは、事業を成長させることや、売却益を求めたりはせず、活動自体を目的としているところです。

結果として後述する無形の資産を手にすることができます。

僕はエクスプローラーを経た後は、インディペンデンスプロデューサーを目指したいと思います。

LIFESHIFT(ライフ・シフト) 無形資産とは

従来の生き方では、引退する前にある程度の有形の資産(貯金、有価証券、個人年金、不動産など)を貯めるというのが人生設計に求められていました。

しかし人生100年時代では引退することはありませんので、有形資産よりも、目に見えない資産である無形資産の重要性が高まってきます。

無形資産は、生産性資産、活力資産、変身資産に分けられます。

生産性資産とは、仕事を行うのに役立つスキルと知識です。

活力資産とは肉体的、精神的健康と幸福です。

良好な人間関係もその中に含まれます。

変身資産とは、新しい経験に対して対応できる能力です。

その能力とは、自分をよく知っていること、多様性に富んだ人的ネットワークなどが含まれます。

エクスプローラーのステージを経ることで獲得できる資産です。

著者はこの変身資産がマルチステージの人生では特に重要であると強調しています。

LIFESHIFT(ライフ・シフト) 新しい時間の使い方

AI、ロボットの普及で、労働時間は少なくなっていくと考えられています。

人生100年時代では、増えた余暇時間をどのように使うのかについて、著者は下記の表現を用いて解説しています。

  • レクリエーションからリ・クリエーションへ

人々は無形資産を得るために、娯楽ではなく、みずからに対する教育、エクササイズに時間を使うケースが増えるのです。

今後は娯楽の消費活動を中心とするレジャー活動から、個人レベルでの自己改善への投資活動に力を入れるレジャー産業が発展するかもしれないと、著者は述べています。

LIFESHIFT(ライフ・シフト) まとめ

健康で100歳まで生きる人生は、もう現実となっています。

これからは、より無形資産が求められることを理解できました。

無形資産とは個人の知識やスキルだけでなく、健康、人間関係、人脈、など多岐多様なものがあります。

より多くの体験、経験、人との付き合いを深めていきたいと強く思いました。