『「私は結果」 原因の世界への旅』 森田 健 (著)を読みました。
天人合一の瞑想をやろうと思って、『ハンドルを手放せ』を読み直しました。
すると森田健ワールドに引き込まれ、その前編にあたる本書を読み始めました。
2005年に発売されてすぐに読み、その後何度も読み返しているのですが、今回もまた引き込まれました。
さまざまな超常現象を好奇心をあからさまにして調査するストーリーに、 興味が尽きません。
森田健さんの根源的な問い「ここはどこ、私は誰、自由になるには」が一貫して流れています。
私は結果とは
「今いる3次元の世界は結果の世界であり原因はその外側にある」というのが本書の趣旨です。
ぼくたちの創造力が未来を作り出しているのではない、と森田健さんは解説します。
それは、思いを発する実体が肉体を持った個であるからです。
では外側とはどこなのでしょう。
それを探求するために、森田健さんは、フィリピン、ブラジルの心霊手術、モンロー研究所での体外離脱、中国の超人による物質移動の調査結果を紹介しています。
すべて自分の体と、発振器を使っての調査であり、トリックや思い込みを排除しています。
これらの調査結果によると、心霊手術や、物質移動では、この世界の物質が別の世界に移動していることがわかります。
別の世界とは、別の空間なのでしょうか。
モンロー研究所での体外離脱の体験では、多くの時間が存在していて、空間のように時間を飛ぶことができるという気づきを森田健さんは紹介しています。
時間が複数存在しているというのは、ぼくには実感が持てません。
原因の世界と通信するには
森田健さんは、原因の世界=外側とつながるための方法を2つ紹介しています。
一つは、問いを発することです。
これは、本書では紹介されていませんが、90%の確率で当たるというコイン占いを例にして解説しています。
コインを振る前に、問いを立てることで、コインに未来の情報が乗るのです。
原因の世界とはユングが提唱する集合的無意識の世界です。
ユングはコイン占いからこの概念を発見しました。
集合的無意識とは過去から未来まですべての情報を含んでいます。
もう一つの方法は時空と一体になることです。
自分を誰でもないと思うことです。
そして自分が何でもなれると思うこと 。
過去と、個にしばられている自分から自由になるのです。
時空と一体になれば体内も体外もないと森田健さんは述べています。
たまたま今私は自分というこの中に入っているだけでいつでも外に出れる、個をどんどん削ぎ落としていくと時空と一体にならざるを得ない、と森田健さんは解説します。
神も自由になりたい
宇宙に終わりがきまっているとすれば、ビッグバンから始まった波と終わりからの波が共振して一定になるため、時空の運命は決まっているという仮説を森田健さんは提唱しました。
その上で、神=時空が存在する意味は、自由になりたいからだと森田健さんは述べています。
ぼくたちが自由を目指しているのと同じ用に、神も自由に向かって試行錯誤しているのです。
まとめ
私は結果であって原因ではないというフレーズは、思うようにならない自分に対して安心感を与えてくれる言葉です。
しかし、原因の世界にアクセスするためには、個を手放さなければならないということについては、とても難しいと感じています。
ぼくは、まだまだ自分が成長したい、自分が楽をしたい、自分が気持ちよくありたい、という個が大切という意識を捨てきれないからです。
そういう自分を認めながらも、個を削ぎ落としていくためにはどうすればいいか試行錯誤を続けていきたいと思います。