起業1年目の教科書 今井孝著【ブックレビュー】

『起業1年目の教科書』 今井孝著を読んだ。

僕が会社を辞めて半年が経った。

その間、幾度となく読み返して勇気づけられているのがこの本だ。

独立、起業には不安がつきものだが、その不安感を楽にしてくれている。

特に参考になった箇所を紹介したい。

起業1年目の教科書 今井孝著

お金の不安を最小化する

独立して一番の不安ははっきり言ってお金のことである。

会社を辞めてから、健康保険、国民年金、住民税、家賃(今まで会社借り上げだった)などなど、予想はしていたがどんどんとまとまった出費が続いている。

そして始めたビジネスの収入は半年経ったのにまだ月10万くらいのものだ。

スキルや知識を身につけるためのスクール、セミナーの費用はそれ以上にかけている。

今井さんはお金の不安に対してこう答える。

不安というものは、明確化すればするほど、具体的になればなるほど、消えていくと。

お金は数字なので計算すれば明確にすることができる。

一番の不安要素でありながら、一番わかりやすい要素でもあるわけだ。

不安だから見ないようにするのではなく、徹底的に具体化、視覚化すればよいのだ。

まずは月々の生活にかかる固定費を計算してみればよい。

僕はこれをやれていない。預金残高がどんどん減っているのを自覚していながら正面から見るのを避けているのだ。

また、お金の出入りを明確化することは、お金に意識が行き過ぎてよくないと思っていた。

しかし明確化できないから漠然とした不安を持ち続けて、ビジネスの目標も明確になりにくいのだ。

これはすぐに取りかかろう。

人は本質的には、お金ではなく、「安心感」を求めている

お金は明確にしなければならないものだが、お金は求めるべきものではないのだ。

世の中の成功者たちのほとんどは、ある程度お金を稼いだあとは、お金を求めることをやめている。

お金は手段であって目的ではないのだから当然だ。

今井さんも、人は本質的にはお金ではなく安心感を欲していると表現している。

そして安心感とはお金以外で築けるものだと。

それは家族や仲間との人間関係だ。つまりお金はそれほど必要がないことがわかる。

成功する起業家の時間術

お金の次に不安なのが時間だ。

結果が出なくても時間だけはどんどん過ぎていく。

何もしていないのに夜になった、気がついたら1週間たっていた、何も成果が上がらないのに何をやっていたんだろう…。という気持ちによくおちいる。

今井さんはそれに対してこのように答える。

その時期は金銭的な成果はないが、何もしていないということではない。

大事な「実験」をしている。一人で黙々と作業をしていると虚しくなってくるかもしれないが、最も価値のあることは、往々にして孤独な時間に生まれる。

成果にこだわるのも大切だが、今やりたいこと、気になることに素直に手を付けていっていいのだと思えた。

また1日にやったことを可視化させて次につなげるために、日次レビューも大切だ。

起業を思いついたら多くの場合、ありきたりのアイデアでビジネスは十分成功する

「起業」というと、誰も思いつかないようなビジネスモデルや、ビジネスプランがあって初めて可能になると思われがちだ。

自分のワクワクするものや、熱意があるものについて、価値を磨いていけば、ビジネスモデルは後付でいいのだ。

他人の商品を使って起業しても構わない

オリジナルでない商品でも、社会に貢献はできる。実際に販売していくことで、売りやオリジナルが絞りこまれていくのだ。

マーケティングとセールスを行うには商品がなくても情報発信をする

何を売るか、何を書いていいか分からないからこそ、情報発信を始めるのがよいと今井さんは述べている。

そして、ビジネスは商品ではなく、あなたの「世界観」を売っているのだと。

世界観に共感してくれるお客様とつながることが一番の資産なのだ。

アウトプットすることで、徐々に自分の世界観が明確になってくる。そうすれば必要とされる商品も見えてくる。

ビジネスは「世界観」を売っているというのは、まさに自分自身ののブランディングのことだ。

僕もこのブログで情報発信を続けていくことで、少しずつでも世界観を構築し、共感してくれる人とつながっていきたい。

まとめ

この本は独立、起業についてまわる不安を、確かな説得力をもって解消してくれる本だ。

今回書いた箇所以外にも多くの不安解消のポイントが書かれており、起業が軌道に乗るまでは何度も読み返していきたい本だ。

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