モンサントの試験圃場見学会に参加した

モンサントの試験圃場見学会に参加した

2016年8月9日、アゴラ研究所とGEPRが主催する、遺伝子組み換え作物の見学、試食会に参加してきた。

遺伝子組み換え農作物について、自分が大きな誤解をしていたことがわかった。

新しい農業技術について認識を新たにすることができ大変有意義なイベントだった。

遺伝子組み換え作物(GM : Genetically Modified 以下GMとする)とはどのような作物でその安全性はどうなのか、学んだことを紹介したい。

モンサントの試験圃場見学会に参加した

▲JR取手駅東口すぐのナガタニビルで勉強会が開催された。

▲日本モンサント社社長の山根精一郎氏の挨拶。

業といわれるものは新しい技術を使うのが当たり前だが、農業はそうなっておらずいまだ 生産性が低いと冒頭述べた。

直播きに対応し、コシヒカリと同等の食味を持ち、少ない肥料で収量も多いという同社が開発した「とちのめぐみ」を例に、同社が農業において生産性を上げる技術を開発する企業であることを強調した。

▲アゴラ研究所所長の池田信夫氏の挨拶。

製造業は効率化を最大限に進めてきて生産性の伸びしろがないが、農業はまだまだ伸びしろがある。

自民党は大地主から小作人へという戦後の農地改革から出てきた政党で、小さい自作農と農協を支援してきたという歴史を説明し、現在は自民党は農協と敵対関係に入ってきているという政治状況に触れた。

IMG_5464▲日本モンサントの広報部の佐々木氏から、モンサント社の紹介とともに、GM技術とはどのようなものかというプレゼンテーションへと進む。

モンサント社は、持続可能性を高めつつ、収量量を増やすという、今後の地球環境、人口問題を見据えた公約を掲げている。

僕も知らなかったが、農業はCO2発生要因の14%を占めており 、土の耕起がその主因であるという。同社は不耕起栽培の技術開発と普及にも努めている。

具体的には除草剤とそれに抵抗性のあるGM作物を利用することで、雑草除去のための耕起が不要になる。

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▲遺伝子が組み変わるとはどういうことか。

掛け合わせでの改良でも、実は遺伝子の組み換えが起こっている。

つまり、従来の品種改良による作物(現在僕たちが食べている作物)とGM作物は結果的には何ら変わらないとういことだ。

その差は遺伝子を組み換える手法と時間のかかり方が違うだけだ。GMでは土壌微生物を利用して目的遺伝子を組み込んでいる。

同社でも、作物によっては従来の方法による育種も採用している。GMだけを推進しているのではない。

佐々木氏はなぜGMだけがこのような風評被害を受け続けているのか、理解しがたいと言う。

そして安全性の評価は、現在GMが栽培されていないにもかかわらず、日本でも行われている。GM作物は安全性評価をかなり厳密にやらなければならないので、市場に出すまでに多くの時間がかかるそうだ。

現実として日本には大量のGM作物が輸入されており、僕たちの食生活を支えている。いくら消費者が遺伝子組み換えを使用していないと表示されている食品だけを選んでいても、多くの加工食品に使用されているから避けることは困難だ。油、液糖などはGM作物から精製されている。穀物の飼料もそうだ。

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▲佐々木氏からのプレゼンテーションを聞いて、GM技術は地球規模で持続可能性のある農業を進めていく上で必要不可欠な技術だとわかった。

最後の質疑応答で、なぜ日本ではGM作物の栽培が行われていないのかと聞いてみた。

法律ではGM作物を栽培してはいけないとされてはいないが、一部の都道府県の条例では栽培を制限しているそうだ。

交雑を危険視する(実際はないのだが)近隣農家との関係を気にして、栽培に踏み切る農家はないとのことだった。

これは小規模、零細経営の農家が主体の日本ならではの状況だろう。もし大規模に栽培する株式会社などがあれば、GM種を採用しない理由はない。

今回主催しているGEPRの石井孝明氏は、GMに対する根拠のない不安をあおる風潮は、まさに原発に対するそれと似ていると述べた。

強く同感する。事実や証拠に基づく正しい情報を世間に広める努力が必要だと痛感した。

このあとのの圃場見学の内容については次ページへ。

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